★結婚式のスピーチ・余興は「頼み方」で決まる|司会者が伝えたい依頼のポイント

準備・考え方

この記事では、
結婚式でゲストにお願いするスピーチ・余興の依頼方法について、
現役ブライダル司会者として実際に見てきた事例をもとに、
意図どおりの進行を実現するためのポイントを解説します。

依頼の仕方によって
当日の雰囲気や進行に影響が出ることが多いため、
「依頼=おもてなし」の視点で準備するための考え方もお伝えします。

こんにちは。結婚式のイロハをお伝えする、ブライダルMCの いろは です。

結婚式のスピーチや余興をお願いする際、悩む方は多いのではないでしょうか。

今回の記事は、スピーチや余興をお願いするときに
「必ず伝えておきたいポイント」と「実際に現場で起きた失敗例」をもとに、
後悔しない依頼の考え方をお伝えします。

結婚式の進行は当日次第

結婚式の進行は、新郎新婦がどんなに一生懸命考えても、100%完成させることはできません。
当日、ゲストが会場に入り、それぞれが役割を担って初めて、結婚式は完成します。

スピーチや余興は、その最たるものです。
内容は基本的に当日まで新郎新婦には分からず、想定外の展開になることも珍しくありません。

スピーチが予想以上に長引いたり、
余興の内容によっては、他のゲストが困ってしまう空気が生まれることもあります。

進行に余裕がなければ、時間オーバーによる延長料が発生したり、
事前の共有不足によって、演出そのものがスムーズに進まなくなることもあります。

だからこそ、ゲストに協力をお願いする場面では、
「丁寧に、でも曖昧にしない」依頼の仕方がとても重要になります。


【実例①】恩師のご祝辞が、予定を大幅にオーバーした結婚式

新郎が小学生の頃からお世話になっていた学習塾の先生が、ご祝辞を担当されました。

小学生時代の思い出話から、丁寧に語り始められ、
気がつけば予定していた5分を過ぎていました。

すると、
「続いて中学時代は……」
と話が続き、会場には
「あとどれくらい続くのだろう」という空気が流れ始めます。

途中、やわらかく時間をお伝えするアナウンスを入れましたが、
新郎の判断で最後までお話しいただくことに。

結果、その方のご祝辞は約25分

その後に控えていた新婦の上司は、
用意していたカンペを何枚も飛ばしながら、
明らかに時間を調整して話されていました。

乾杯スピーチに至っては、
「色々お話したいことはありますが……とりあえず乾杯!」
と、一言だけで締められました。

進行は大きく押し、
お食事開始は遅れ、演出を削ることもできず、
結果として披露宴は予定より1時間オーバー

遠方ゲスト10名は途中退席、
新郎新婦は延長料を支払い、
後日届いた感想の多くは「結婚式」よりも「恩師の祝辞」についてでした。


スピーチをお願いするときに、必ず伝えておきたいこと

このケースで問題だったのは、
先生の善意や熱意ではありません。

「どこまで話していいか」が、事前に共有されていなかったことです。

スピーチをお願いする際は、以下の点を具体的に伝えましょう。

  • 披露宴のどの場面で話してもらうのか
     披露宴全体の流れの中での役割をイメージしてもらう
  • 持ち時間と、全体の時間の余裕感
     「3分程度でお願いします」に加えて
     「進行が詰まっているため、限られた時間でのお願いになります」
     と背景も添えることで、配慮が生まれます
     (実際に余裕があったとしても、その時間は歓談や写真に使われます)
  • 他にもスピーチされる方がいるかどうか
     全体のバランスを考えた話題選びにつながります

この考え方は、友人代表スピーチや、
スピーチを含む余興にも共通します。


【実例②】余興がきっかけで、会場の空気が冷えてしまった結婚式

「新郎のご友人による余興です」というアナウンスとともに登場したのは、
ビキニパンツ一枚の男性8名。

順番にお祝いのスピーチをした後、一気飲みを披露。
会場からは、少し戸惑いを含んだ拍手が起こりました。

しかし余興はそこで終わらず、
各テーブルを回って一気飲みの相手を探し始めます。

会場スタッフも内容を把握しておらず、
ただ見守るしかありませんでした。

女性ゲストにも一気飲みを促す場面があり、
さすがに抑止のアナウンスを入れることに。

新婦は明らかに不快そうな表情、
新郎も気まずそうに視線を落としていました。

「盛り上げたい」という善意が、
結果として多くのゲストを置き去りにしてしまった例です。


余興をお願いするときに、特に注意したいポイント

最近は、余興のない披露宴も増えています。
その分、結婚式の余興を実際に見た経験が少ない世代も多く、
イメージだけで内容を考えてしまうケースが増えています。

だからこそ、依頼の時点での配慮が欠かせません。

  • そもそも余興は必要かを考える
     不要と決めたなら、立候補があっても
     「今回は歓談の時間を大切にしたい」と、はっきり伝えて問題ありません
  • できるだけ早い段階で依頼する
     内容チェックや注意点の共有ができるよう、
     会場プランナーと早めにつなぎましょう
  • 入場から退場までの「全体の持ち時間」を伝える
     メインパートだけでなく、
     スピーチ・着替え・写真撮影まで含めた時間を意識してもらうことが重要です

まとめ:依頼の仕方で、結婚式の印象は大きく変わる

心に残るスピーチもあれば、
会場が一体となって盛り上がる余興も、確かに存在します。

どのケースも共通しているのは、
「新郎新婦のために、良かれと思って行われている」ということ。

その善意を、どの方向に発揮してもらうかは、
新郎新婦の依頼の仕方にかかっています。

依頼されたゲストも、
それを見るゲストも、
新郎新婦自身も、
そして運営に関わるスタッフも、

「この結婚式に関われてよかった!」そう思える一日にするために。

もし、これからスピーチや余興をお願いする予定があるなら、
今日のうちに
・持ち時間
・会場との連携方法
・NGにしたいこと
を、メモに書き出してみてください。

おもてなしは、すでに企画段階から始まっています!

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